念願の珠洲市に!その3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



珠洲市の朝日に咲く

25日に珠洲市に行き
同日夜遅く家路についた
病気のネコちゃんが
気がかりで
自分の身体が
どうなっているのか
全く分からなかった
翌日
各所に報告書を
書くために
早くから仕事場に
詰めた
身体はまだ
ドーパミンと
オキシトシンと
セロトニンで
普段以上に
元気だった
ところが
その日
すなわち26日
火曜日の夜11時前
速報が入った
能登で震度5弱の
地震
昨日自分たちがいた
珠洲市は震度4
大谷もだ
え~
テレビの画面を
食い入るように見ていた
昨日お会いした
みなさんの顔が浮かんだ
どれほど怖かっただろう
たとえ物が一つ
落ちなかったとしても
心は瞬時に凍る
トラウマが襲いかかる
無情な世に
涙がこぼれた
あ~
声を出して嘆息する
すると
画面が歪んで
見えなくなった
音が聞こえなくなった
そして
自分の身体から
力が全部抜けて
まるで
スライムのように
崩れ落ちた
覚えているのは
「運動会できなくて
ごめんね」
と息も絶え絶えに
ネコちゃんたちに詫び
這って寝床まで
行ったことだけだ
グダグダグダ~
人の身体が
こんな風になるなんて

救済で訪れた場所は
どこもふるさとだ
いつだって
心配で心配で
いつだって
心に大事に抱いている
あ~
どうか
みなさんが無事で
ありますように
どうか
どうか
今すぐ飛んでいきたい
衝動に駆られる
何ができるわけでもない
でも
心配で
心配で
愛しくて
愛しくて
愛しくて

今日は
強風に乗って
空高く輪を描く
トンビが鳴いていた
ぴろろろろ~
あ~
あなたの翼を
私に貸して
昼も夜も飛んで
山を越え
雷をくぐり
大谷の
ふるさとのみなさんの
もとに
今すぐ飛んでいきたい
祈ることしかできない
無力さに
ぴろろろろ~