姿勢と名探偵

姿勢は面白い

なんなく

どこどこが痛いとか

たまたまどこかが

曲がっているとか

そういうことはない

物理的に肉体には

原因と結果の

公式がぴたりと

当てはまる

普通は

どこかが痛いと

その痛みを取る

あるいは消す

あるいは軽減する

ということを

目的とする

原因究明は

なされない

そうするとどうなるか

一度

痛みが消えても

また同じ症状が

ぶり返す

身体が

歪んだままだから

さらに歪み

痛みもひどくなる

更に

新しい部位にも

痛みが生じる

治癒から遠のく

姿勢矯正セラピストは

ものすごく頭を使う

シャーロック・

ホームズのように

推理をめぐらす

痛みのある所に

犯人がいるとは

限らない

スケープゴートに

踊らされては

ならない

時に

思いがけないほどの

複数犯が

かかわっていることが

ある

Shoji式は

この犯人割り出しに

長けていて

天才的な手技で

痛みのある場所に

触らずして

犯人を降参に

追い込む

 

理屈っぽく

なんでも

ちゃんと解りたい

自分の性格には

ものすごくしっくりくる

 

ちゃんと解って

患者さまと一緒に

ちゃんと治す

恒久的な治癒に

ちゃんと導く

それが時に

奇跡のように

見えるから不思議だ

 

当たり前のことを

ちゃんとする

名探偵は

当たり前を目指して

当たり前を見逃さない

 

面白い世界に

足を踏み入れた