Princess Therapy
&
Princess Tao
これは気仙沼で
出会った
老犬のシーズーに
もらった
彼女は
津波のあと
飼い主さんが
飼うことを
放棄した
ワンちゃんだった
人々の生活が
ままならない時
だった
津波後
3週にわたって
物資を運んだ
最終日
ワンちゃんを
連れて帰るという
予感がした
ビーガンのフードと
器に水
それから
リードを持って
出発した
「まだ
さ迷っている子は
連れていけませんよ
飼い主さんが
探している
かもしれないから
でも
一匹だけ
今保健所に
飼い主さんが
諦めた子がいます」
それを聞いて
物資を降ろした
トラックで向かった
灰色に汚れた
小さな子だった
職員さんが
手を差し伸べても
ゲージから
出てこなかった子が
私の手には
スーッと入った
16時間の
車の旅に耐えて
その子は
我が家の子になった
目がほとんど見えず
心臓に疾患があり
皮膚病も持っていた
人生の最後を
本当に
幸せになって
欲しかったので
プリンセスちゃんと
名付けた
プリンセスちゃんは
勇敢で
我が家のドッグランを
風切って走った
耳が後ろになびいて
本当に幸せそうだった
ビーガンのカリカリを
たくさん食べて
連れてきたときの
倍くらいに
体重が戻り
灰色の毛は
真っ白と
明るいベージュだと
判明した
しかし
あともう少しで
1年というところで
突然
心臓が悪化して
天国に旅立った
来る日も来る日も
泣きくれる私に
プリンセスちゃんが
メッセージを
送ってくるようになった
時に夢で
時に
メディテーション中に
時に白昼に
時に夜中に
そしてある日
プリンセスちゃんは
幅が広く
緩やかにカーブした
天国の階段を
登っていた
白いドレスの裾を
引きながら
プリンセスちゃんの
頭には
小さめの
ティアラが載り
黒い髪は
ゆるく
ウエーブしている
真っ黒な
大きな瞳は
愛に満ち満ちていた
「本当の
プリンセスちゃんに
なったんだ!」
私が自信を
失いかけると
プリンセスちゃんは
人差し指で
チョンと
私の鼻をタップして
「ねねには
できるよ!」
と言った
私は
彼女が来て
間もなくから
プリンセスちゃんの
まっ黒い鼻を
あまりにも
かわいいので
チョンとタップして
よく抱きしめた
だから
最初は驚いた
けれども
私が見ている存在が
あの
プリンセスちゃんだと
確信した
動物さんは
動物じゃない
高貴な魂だ
1年にも満たない
私との縁に
いまだに
愛を送ってくる
そう
これが
ビーガンを貫く理由
そして
プリンセス道も
プリンセスセラピーも
プリンセスちゃんからの
癒しの贈り物だ
彼女が天から
降ろしてくれたものだ
だから彼女の名前を
冠した
そして
そもそも
あなたも
あなたも
あなたも
神の子だ
プリンセスで
プリンスだ
天に昇った
動物さんたちは
みんな
それに気づいて
欲しいと願っている
だから
私はその子たちの
願いの贈り人となる
プリンセス道と
プリンセスセラピーを
通して